院長紹介



「地域包括ケアシステムの確立をめざして」~これまでと、これから~

私は、昭和58年に東京医療専門学校を卒業し、東京都港区にある虎の門病院・リハビリテーション部に14年間勤務し、主に神経内科・脳外科・整形外科の疾患を扱い機能訓練を中心に仕事をしてきました。
そこで学んだことは、リハビリテーションチーム(医師・看護師・PT・OT・ST・MSW等)の専門職が連携し、患者様の目標達成のために取り組む姿が、とても印象的でした。
しかし当時は、退院後に、地域でリハビリを受けられるサービスが十分になく、退院後に身体機能を維持できず、入退院を繰り返す患者様が多く存在していました。この現状を目の当たりにしていた私は、日増しに在宅医療の充実に尽力したいという思いが、強くなり始めました。

そして、地域の在宅医療に携わるため、平成9年に病院を退職して、地元の川崎市宮前区で「東洋リハ・メディカル」の名称で開業しました。当時の在宅医療は、保健師さんが訪問して見守り等を行う事が、在宅医療の主流でした。このような流れの中で、在宅医療に関わる保健師さんと連携して、リハビリが必要な患者様と接点を作りながら、訪問医療鍼灸マッサージ(医療保険扱)を提供し始めました。その結果、1年も経たないうちに1人で対応しきれない状況となり、スタッフを増員して、訪問医療鍼灸マッサージの提供体制を運営してきました。

平成12年には、新たな社会保障システムとして「介護保険制度」が創設されました。制度には、居宅介護支援事業所で地域の医療・介護サービスをマネジメントする「介護支援専門員」の職種がありました。この職種は、国家医療免許を持ち、5年以上の実務経験を持つ者が資格試験を受けることができます。そこで第1回介護支援専門員試験に私も臨み、合格しました。

そして、介護保険制度の開始と同時に、「東洋リハ・メディカル」を法人化し、事業運営する事を決意し、「メディケア鍼灸マッサージセンター」の名称にて、居宅介護支援事業所・デイサービス・鍼灸外来・訪問医療鍼灸マッサージの4部門の事業を開始しました。
会社の名称は、メディカル(医療)とケア(介護)も組み合わせて、地域で生活する皆様の役立つ組織でありたいと思い、命名しました。

「デイサービスみやまえ」は、機能訓練指導員としてマッサージ師免許を持つ者を登録し、機能訓練特化型短時間デイとして、日本で最初に設立した施設です。
当時は、全国から見学に来るほど画期的なサービスでした。 また、訪問医療鍼灸マッサージは、平成18年の介護保険制度改正で、ICFに準じたケアプランが求められたと同時に、「医療マッサージ(はりきゅう)実施計画書」を開発作成し、多職種連携のツールとして使い始めました。
この計画書は現在、東洋療法将来研究会の認定訪問マッサージ師・機能訓練指導員の講習会でも使われております。また、全国の鍼灸マッサージ師の養成学校の教科書にも掲載されています。


会社外でも社会貢献活動として、川崎市介護支援専門連絡会の会長時代は、多職種連携に力を注ぎ医師会・看護協会・介護事業者との交流を積極的に行ってきました。
現在は、(一社)川崎市鍼灸マッサージ師会会長として、地域包括ケア運営協議会の委員や、介護予防委員として、市民の健康・増進にも寄与しております。 介護保険制度がスタートして20年が経過し、私が思い描いていた地域に根ざした保健・医療・福祉・介護サービスの充実と、「地域包括ケアシステムの確立・ネットワーク作り」がやっと形になってきました。

現在、20名の素晴らしいスタッフに恵まれ、地域の皆様と働けることに感謝しております。
スタッフ一同、精一杯努力してまいりますので、今後ともご支援ご鞭撻よろしくお願いいたします。




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川崎市宮前区有馬一丁目20-1
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